あなたにも咲かせられる!
プロが教える洋らんの育て方!
Epidendrum エピデンドラム
講師:オーキッドバレーミウラ 稲嶺盛昭
どんな植物?
中南米原産でカトレアに近い仲間です。バルブを持ち野趣あふれる原種も豊富ですが、長茎ラディカンスタイプの新交配は初心者にも丈夫で育てやすくおすすめです。ボリュームある美しい花のボールが次々と開花し長期間楽しめます。特に上向きのリップはサギ草のように可憐で、色彩のコントラストも様々ですてきです。さらに、年数をかけると見ごたえのある大株に仕上がり、蕾を増やしながら上へと咲き上がり数ケ月間咲き続けます。カラフルな大輪系や色々なミニタイプなどのバラエティーも豊富になりコレクションの楽しみも広がりました。
置き場所
最低気温15℃以上の季節(春から秋)は戸外の風通しのよい所で育てます。秋からは寒さにあてず、室内の明るいところ(窓際など光のさす所)に置き、冬も10℃以上に保温するのが理想的です。冬期、朝方の最低気温が15℃以上ある室内なら冬でもどんどん新芽が伸び、次々と開花します。
日あたり
明るいところが大好きです。5月中頃から戸外に出し、よく日光に当てます。暑さには強いのですが、夏だけは30~40%程度の遮光が必要です。
水の与え方
最低気温15℃以上あれば乾いたらたっぷり与え、10℃以下になる季節には水やりを控えめにして、暖かい午前中にタップリと霧吹きをしましよう。冬期、暖かく冷えないお部星の場合、逆に乾きすぎることもあるで注意して下さい。カトレアよりやや多めです。
肥料
4~6月には月1回置肥するとしっかりした株になります。9月中旬~10月初め頃に、もう一度置肥します。リン酸成分(P)の多い肥料だと、花付きがよくなります。一輪目の開花から、ボール状になるまでに約1ケ月かかります。花茎が伸長を続けながら輪数を増やし、3~4ケ月以上も咲き続けることもあるので、最低温度15℃以上ある場合は、開花中でも薄めの液肥を1回与えるとさらに花付きがよくなります。
病害虫
カイガラムシ、アブラムシ、ナメクジが発生したら適応薬剤で防除します。カイガラムシは通風が悪いと発生しやすくなります。また、夜間や10℃以下となる時に霧吹きなどすると、葉裏に黒点が出ることがあるので注意して下さい。わからない場合には、最寄のJOGA加盟らん園に持って行きアドバイスを受けましよう。
ワンポイント
とてもよく咲くと言う人もいるのに、なかなか咲かない場合もあります。寒さに強いと聞いて-年中外で育てていませんか?冬は必ず室内に入れます。ただし、あわてて暖房の温風にあてると、せっかく出来た花芽がダメになってしまうこともあり注意が必要です。
また、加温室で最低温度が20℃以下にならない場合、冬でも草丈ばかり伸びて、花芽ができにくくなるので気をつけましょう。