蘭とワシントン条約

1.ワシントン条約とは

Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora
(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)

 

自然のかけがえのない一部をなす野生動植物の一定の種が過度に国際取引に利用されることのないようこれらの種を保護することを目的とした条約です。(経済産業省HPより引用)

 
2.ワシントン条約で規制対象となっている
  洋らん類と輸出入のルール

【蘭とワシントン条約】                                                                                                   2006年10月17日掲載2009年 8月27日改定


 すべての蘭科植物はワシントン条約の対象となりその国際間の移動に規制がかかっています。そのためすべての国際商取引のみならず観光旅行などの手みやげで持ち帰る場合も必ず輸出入の許可が必要となります。ルールを守り楽しく洋らんを楽しみましょう。


 ワシントン条約は昭和50年(1975年)4月2日に国際条約としての発行条件を満たし同年7月1日に効力を生じています。わが国においては昭和55年(1980年)4月25日の第91回通常国会において本条約の締結が承認され、同年11月4日から発行しています。


 蘭科植物がすべて規制の対象となっていますが、より規制の厳しい附属書Ⅰと基本的に商取引が可能な附属書Ⅱに分かれています。ほとんどの蘭科植物は附属書Ⅱに分類され、発行当初附属書Ⅰに含まれましたのは7属9種のみでした。附属書は2年に一度開催されるワシントン条約締結国会議および締結国会議の中間年に開催される植物委員会(Plant Committee)にて改正の検討が行われています。自生地における分布や生息数の増加や減少などが確認された場合は附属書の変更が行われ、附属書Ⅰから附属書Ⅱへ変更されるもの、または附属書Ⅱから附属書Ⅰへ変更されるものがあります。このために附属書の変更には常に注意が必要です。


★附属書Ⅰの輸入手続き(原則輸入禁止品です)
 附属書Ⅰに指定された蘭科植物は通常の国際取引には厳しい規制がかけられていますが、輸出国の管理当局により指定された栽培場で人工繁殖により栽培され、輸出国の管理当局より輸出の許可を得たものについては、所定の手続きを行うと国内への輸入が可能なものもあます。
 (附属書Ⅰの蘭科植物すべての取引が可能ではありません)

 

 具体的には下記の図に示すような手続きが必要になります。(概念図)

 輸出国側の許可とわが国の輸入許可が必要になります。

輸入者が輸出者に輸出申請を依頼し輸出国において輸出許可申請を行う​

輸出国管理当局が人工栽培と確認した場合にのみ輸出許可書(CITES) を発行

輸出国の輸出許可書を元に経済産業省へ輸入承認申請を行う

経済産業省が輸出国に確認をとり、問題がなければ輸入承認書(輸入許可書)を発行

輸出国の輸出許可書(CITES)と日本の輸入承認書(輸入許可書)および

植物検疫証明書、インボイス等を添えて輸入・通関を行う

日本国内への正規輸入が成立

 
 

★附属書Ⅰに掲載されている蘭科植物            2006年10月現在
 

Aerangis ellisii      エランギス エリシー
Dendorobium cruentum  デンドロビューム クルエンタム
Laelia jongheana     レリア ジョンゲアナ
Laelia lobata       レリア ロバータ
Paphiopedilum spp.    パフィオペディルム属全種
Peristeria elata       ペリステリア エラータ
Phragmipedium spp.      フラグミペディウム属全種
Renanthera imschootiana    レナンセラ インシューティアナ

 

上記の蘭科植物であっても無菌培養により人工繁殖され培養器内に入った状態で国際取引される限りにおいてはワシントン条約の適用を受けない。と規定されています。

★附属書Ⅱの輸入手続き
 

 附属書Ⅱは附属書Ⅰに掲載される種(原種)以外のすべての蘭科植物が対象となっています。これには種(原種)のみならず交配種(品種)も含まれます。附属書Ⅱの対象となっている植物の輸入手続きは下記のような手順で行います。(概念図)基本的に輸出国側が許可を出せばわが国へ持ち込めることになります。

輸入者が輸出者に輸出申請を依頼し輸出国において輸出許可申請を行う

輸出国が輸出許可書(CITES) を発行

輸出国の輸出許可書(CITES) および植物検疫証明書、インボイス等を添えて輸入・通関を行う

日本国内への正規輸入が成立

 特定の条件の下にワシントン条約の適用を受けずに国際間取引が可能となる蘭科植物もあります
が、基本的にはすべての輸入に必ずCITES(サイテス)と呼ばれる輸出許可書が必要であると考え
てください。

 
 

◆ワシントン条約で規制対象となっている洋ラン類と輸出入のルール

【PDFで見たりダウンロードできます。】 2009年8月27日改訂版

◆ワシントン条約によって規制されている洋らん類の輸入とネットオークションにおける購入に関してのお願いについてのファイル

【PDFで見たりダウンロードできます。】 2006年9月現在

◆「​蘭とワシントン条約」についてのお問い合わせ

◆ワシントン条約で規制対象となっている洋ラン類と輸出入のルール

 

★JOGA としての対応                                                                                        2006年10月現在
 

 すべての輸入はこのワシントン条約の規則に則って行われなければいけません。またわが国内で流通するすべての蘭科植物は国際法であるワシントン条約に従って輸入されたものか、ワシントン条約が発効する以前からわが国内に存在した株を使って人工繁殖したものでなければいけません。ワシントン条約発効後にわが国以外で新たに発見された附属書Ⅰに掲載される種(原種)の輸入は附属書Ⅰの輸入手順に則り輸入することとなります。
 平成2年(1990年)1月18日にパフィオペディルム属全種およびフラグミペディウム属全種が附属書Ⅰに掲載され、それ以後に多くのパフィオペディルムやフラグミペディウムが発見されましたが、これらについては原産国からの輸出許可書が出ているという事実がほぼ見あたらないため、原則輸入はできないものであるとの理解が必要です。今後原産国で人工繁殖がなされ、その苗が世界へ向け正規輸出される可能性はありますのでそれまではわが国内で見られる可能性はありません。
 JOGAでは原産国もしくは第3国においてこれらの新発見パフィオペディルムやフラグミペディウムの人工繁殖が確認され、なおかつ正規CITES の発給がなされた後にわが国へ正規輸入される株につきましては、正規輸入品であることを認定するラベルを発行することとなっています。(ラベルの発行はJOGA 組合員が輸入した場合に限る) それまでは美しい花であっても不正に入手をされないようお願いいたします。

 

(補足説明)パフィオペディルム属およびフラグミペディウム属の交配種は人工繁殖品であるため本来附属書Ⅱに当たる植物であると考えますが、その原種すべてが附属書Ⅰに掲載されているため現実にはCITES 上の記載は交配種であっても附属書Ⅰと表記されます。しかしながら交配種(hybrid)の場合は運用上附属書Ⅱと同等の扱いを受けることとなっており、わが国への輸入を行う場合でも附属書Ⅰと記載されながら輸入割当証明書をとる必要はなく、通関時確認制(附属書Ⅱの扱い)となっています。

 
3.輸入確認ラベル(黒ラベル)について

輸入確認ラベル(黒ラベル)とは

 当組合では、正規の輸入手続きを経て輸入された株に、JOGA輸入確認ラベルを発行しています。 これはワシントン条約を遵守し、推進する目的で実施している自主的な規制で、愛好家の皆様に等しく愛培、安心して各地の展示会や審査に出品いただくための取り組みです。

 輸入確認ラベルの対象となる種は、『ワシントン条約発効後に新発見された附属書Ⅰの原種と、この原種が直接関わった交配種』です。

 

【参考資料】 ワシントン条約 附属書Ⅰに掲載されている蘭科植物と、輸入確認ラベル対象種一覧表は下記PDFファイルを御覧下さい。

◆輸入確認ラベル(黒ラベル)対象種一覧

【お知らせ】対象種の見直しを行いました  (2019年12月)

ワシントン条約附属書Ⅰに掲載されている蘭科植物ならびに輸入確認ラベル対象種一覧表    (2019年12月)

【PDFで見たりダウンロードできます。】 2019年12月現在

 
蘭とワシントン条約【関連記事】
※中国産パフィオペディルムの密輸報道について 2006年10月16日

◆中国産パフィオペディルムの密輸報道についてのファイル

【PDFで見たりダウンロードできます。】 2006年10月16日

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