top of page
あなたにも咲かせられる!
プロが教える洋らんの育て方!
ファレノプシス(胡蝶蘭) Phalaenopsis
Phal.jpg

講師:国分寺洋蘭園 渡辺大之

どんな植物?

胡蝶蘭は、東南アジアから北部オーストラリアまでの亜熱帯~熱帯地方に分布する植物で、木の幹等にへばり付いて成長する着生蘭と呼ばれる仲間です。熱帯地方のイメージとは裏腹に乾燥状態に強く、風通しの良い長時間柔らかい日差しが当たる場所を好みます。通常は冬から春にかけて花が咲きます。現在交配種の殆んどは香りを有しませんが、原種の中には強い芳香を発する品種もあります。

置き場所

風通しの良い、柔らかい日差しが長時間当たる場所に置きます。夏の間は戸外でも構いませんが、雨が当たらない場所が無難です。高温多湿の状態が長く続くと病気が入りやすくなるのです。また、ナメクジや昆虫の食害を受けやすいので注意が必要です。温度管理がなされていれば一年中室内で育てることが出来ます。

日あたり

柔らかい日差しであれば、可能な限り長時間日光が当てた方が良く育ちます。冬至の前後2週間ほどは直射日光でも大丈夫ですが、それ以外の時期は遮光が必要です。4月上旬から9月中旬頃までは70%程度の遮光を、その他の時期は50%程の遮光を行います。

水の与え方

潅水の基本は「水は植え込み材料がしっかり乾くまで与えない」です。従って、植え込み材料や使用する鉢の素材などによって、潅水間隔は数日間の差が発生します。
一度しっかり乾かす理由は、水が乾いていく過程で根の回りに空気が入り込ませ、発根を促進させるためです。さらに、乾湿の差をつける事により病原菌の繁殖を抑えるためでもあります。胡蝶蘭は高温多湿を好むと思われがちですが、実際は乾燥に強いのです。与える水の量は、夏の間はたっぷりと、秋から春にかけては鉢から水があふれない程度に与えます。

肥料

肥料は、春から秋までの間5000倍程度の液肥を潅水毎に与えます。一般家庭で栽培する場合、冬の間は肥料を与える必要はありません。

病害虫

夏の間戸外で栽培する場合は、ナメクジの食害・ハダニの寄生に注意します。また、高温多湿の場所に置いてある場合は軟腐病に注意をします。万が一軟腐病に罹患した場合、症状が一部の場合は罹患部位を切除したのち屋内などの乾燥した場所に移動します。株基まで罹患している場合は治癒が難しいので、他の株に伝染しないように罹患株を隔離します。

ワンポイント

最近では栽培場所をとらないミニ胡蝶蘭のバリエーションも増えてきました。また胡蝶蘭は開花期が長いので、自分で咲かせた花をインテリアの彩りに使用してみては如何でしょうか。

造園

さらに詳しい栽培方法や、植え替えなどについては、
書店やお近くのJOGA加盟洋らん園でぜひ専門書をお買い求めの上ご覧下さい。

bottom of page